ほたるや

蛍が売られてるお店のごとく、珍しくありたい

M-1グランプリ2018 とりあえず+霜降りへの思い

後で感想を長々述べるかもしれませんが、ここでは簡易の感想

…のつもりが、長くなりました


【敗者】
金属バット、プラスマイナス、たくろうに投票

ミキアンチでは決してないけど、プラマイに行って欲しかったのが正直な思い
GYAOでとろサ久保田さんも言っていたが、会場投票に戻した方が良い
視聴者投票になると、どうしても知名度有利になってしまう
あれだけウケたプラマイが進めなかったのは、不憫で仕方がない

金属は本当に不思議
今回のネタは女性蔑視と言われてもおかしくないのに、そういう感じはあまりしない
ネタの大部分が良い意味でイカれてるからだろうか
漫才師のネタを温存したのは、来年以降を見据えてのことだろう、現ルールで敗者を勝ち抜くのはかなり難しい

たくろうとマヂラブで悩みましたが、関西人の素が出たのか、若手に託したいのか、たくろうに投票
いわゆるヘタウマ系漫才なので賛否が分かれるだろうけど、こういう漫才が勝ち進んでも全然アリだと思います


【本戦】
何といっても、霜降りの優勝である
「最年少優勝」、「初の平成生まれコンビの優勝」など様々な記録を出してくれた

優勝会見での発言も素晴らしい
「お笑い高齢化」という、タブー(?)に切り込み、新しい世代の躍進を望み、その先頭に立つ覚悟を述べる
どの分野においても若手の躍進は必須だが、お笑い部門においては、より顕著であった
中堅、ベテラン層の壁が厚く、若手は中々テレビに出して貰えない
芸人の数は増えているのに、バラエティでは同じ人が色んな番組に出続けている
非常に由々しき問題である

僕より若い世代にも、面白い人はいっぱいいる
平成は今年で終わり、次の元号の時代が来る
新しい時代は、平成生まれが引っ張っていって欲しい(ギリ昭和生まれのおっさんより)

霜降粗品への思い入れは非常に強い
関西ローカルのオールザッツ漫才という番組で、無名の若手がショートネタを披露するコーナーがあった(今も一応あるが、縮小気味)
そこで当時19歳だった粗品が、そこそこ名も売れてる先輩を打ち破って優勝したのだ

当時の粗品は、冷静で優等生な今と違って尖っていた
ボサボサの髪と寝間着(?)で淡々とネタを披露していく、尖り具合だった
ネタは粗かったが、この頃から普遍性というか、大衆にウケるネタを疲労していた記憶がある

粗品はコンビを組みたい願望が強かったらしく、オールザッツ優勝後、せいやとコンビを組んだ
僕はせいやを全く知らなかったので、粗品のコンビのネタ、霜降り明星のネタを初めて見たとき、落胆した
「なぜ粗品はこんなポンコツと組んだのか」「すぐ解散するだろうな」
今思えば、自分の見る目の無さを痛感させられるが、霜降り結成当時の僕はそう思っていた(後の何かのインタビューで、同じようなニュアンスの意見が多かったと粗品が語っている)

THE MANZAIで1度認定漫才師になれたものの、M-1再開までの霜降りは、かなり微妙だった
粗品のピン芸をコンビでやってるだけ」「そもそピン芸の方が面白い」という印象が強かった
しかし、M-1再開後の霜降りは大化けした

動き回っていただけのせいやが成長した
ボケのクオリティ、ワードセンス、前に出る姿勢、全てか大幅に向上した
モノマネやトークなど器用な部分を出したかと思えば、相変わらずポンコツやアホか部分も見せてくる
1人の芸人として、せいやが化けた

2016年くらいから、霜降りは次世代の担い手とお笑いファンの間で言われるようになった
関西の賞レースの決勝にも顔を出し始め、ABCお笑いグランプリytv漫才新人賞決定戦で優勝し、若くしてM-1優勝候補と言われるようになった
しかし去年のM-1では、まさかの準決勝敗退
脂が乗っていたにも関わらず負けたため、準決勝がある関東で受け入れられない以上、決勝は難しいと思った
今年の決勝メンバーの予想に、霜降りは入れなかった

しかし今年は鬼門の準決勝で爆発し、見事決勝に進んだ
そして決勝でも一本目を他とは違うウケ具合で勝ち進み、最終決戦では代表作で挑み優勝を果たした
去年だったかの敗者復活でも疲労したネタだ(前半が改変されていたが)

霜降りの魅力は、せいやのテンポの良さ、モノマネなどの器用さ、動きの激しさ、ポンコツ具合と、粗品の体言止めツッコミの鋭さ、ワードセンス、タイミングの良さが、見事にマッチしている点だ
優勝会見でも語っていたが、両者の関係が1対1であり、「じゃない方」が居ない
もっとも、バラエティ等で売れるとなると、せいやがメインになってくるかもしれない
「器用なポンコツ」という武器の所持者は、意外と少ないのではないだろうか(みやぞんは少しタイプが違う気がする)

優勝しても売れるとは限らない
二人ともスター性のあるコンビだが、関西所属のため移動時間等が大きなネックとなる
祝儀のような形で、優勝直後は色々な番組に出られると思うが、そこで何とか結果を残して欲しい
バラエティ対応力はある方だと思うので、東京の笑いにアジャスト出来るかが鍵だ

19歳の粗品が、世に才能を知らしめてから早6年
自分よりかなり年下の人間の笑いの才能を素直に評価したのは、初めてだったと思う
コンビを組んで落胆し、実力の急上昇に驚き、最年少優勝に驚愕した
今では本当に良いコンビだと思っています

おめでとう霜降り明星!!