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ほたるや

蛍が売られてるお店のごとく、珍しくありたい

第52回上方漫才大賞 簡易感想

まずは新人賞

 

●ミキ「時代劇の殺陣」89

お兄ちゃんの絶叫を控えめにした、動きと天丼メインのネタ

よくできているが、ちょっと笑いどころが少ない

 

霜降り明星「童謡」90

童謡「こぶた・たぬき・きつね・ねこ」に、合いの手の鳴き声を入れていくネタ

せいやのモノマネメインでしっかりしているが、粗品のツッコミが目立たないのが残念

 

●尼神インター「桃太郎」86

代表作

正直、客いじりの部分しかウケていなかったと思う

 

●アルミカン「白雪姫」89

桃太郎に続いて白雪姫(漫才中でも触れた)

今までアルミカンで笑ったことがなかったが、面白くなっていた

ようやくキャラクターでなく、ネタの精度で客を笑わせる域にたどり着いた

 

●ネイビーズアフロ「天使と悪魔」95

ベタな題材「天使と悪魔」を高学歴コンビがやったら…

ネタの構成、というより笑いどころの作り方はかなりベタ

ただし、結構天丼とか予想外のやりとりとかも入れてきて、非常に面白かった

今までのコンビとは一段違うウケ量

 

トット「犬を捨てる」94

犬を捨てる人物に注意をするネタ

やはり、トットの真骨頂は豊富なキャラクター性と演じ分けだろう

正直漫才の主題から逸れに逸れまくるネタだが、キャラクターの強さで押し切った

 

●見取り図「逆さ言葉」91

子供のころ流行った、ある言葉の逆の意味の言葉を言い合っていくゲーム

少々大喜利色が強く、見取り図らしさに欠けた気がする

ただ後半の独創性はさすが しっかりウケを取っていた

 

優勝はトット

まあ妥当であろう

ネイビーズアフロは、初めての大舞台なのに非常に堂々とネタを披露していた

 

 

続いて奨励賞

 

●吉田たち「双子の色々」94

タイトルを付けづらいが、様々な場面(出産・葬式など)において双子だったらありそうなことを言っていくネタ

過去のネタを掻い摘んで並べていく感じのネタだが、本当に達者なので違和感なく聞くことができた

やはり葬式のあのくだりは秀逸

 

スーパーマラドーナミナミの帝王」95

ドラマ「ミナミの帝王」みたいに、借金の取り立てを互いに行う漫才コント

最近のスーマラは構成に力を入れるネタが多かったが、これは直球ど真ん中のネタ

それぞれのキャラクターが生きていたし、途中アドリブなのか斜め上のボケ・ツッコミがあったりして非常に面白かった

 

●和牛「鶴の恩返し~シンデレラ」94

鶴の恩返しとシンデレラを題材に、水田さんが演技力を見せていくネタ(今日は昔話ネタが多い)

話術だけでなく動きや沈黙で笑いを取ったり、昔話に対してメタ的な視点からネタを繰り広げたりやりたい放題

それでこれだけ笑いを取れるんだから、M-1 2位で和牛は上のステージに上がっていったと思う

 

なすなかにし「大阪あるある~○○の挨拶」86

大阪の客から言われたことやされたことを述べていくのが前半で、後半は今押している挨拶ネタ

正直あまりウケていなかった… 僕も挨拶ネタはあまり面白いとは思わない

師匠ネタもそうだけど、正統派が変わったことやってもロクな結果に結びつかない

 

●アキナ「部活を辞める野球部員を止める」92

THE MANZAIの頃のタイプのネタ(「ここで○○な言葉」のやつ)

知っているネタだが、所々改変していてコンパクトになっていた気がする

けどアキナは、ノンスタのフォロワーみたいなネタより、M-1 2016みたいなキャラクター漫才コントの方が合っていると思う

 

優勝はスーパーマラドーナ

これまた妥当

ちなみに、ノンスタ井上さんのタクシー事件にはまったく触れられていなかった 優しさだろうが、芸人的には美味しくなかったかも

田中さんのぶっ飛んだキャラクターは、全国区でも人気が出そうなのだが(笑)

 

 

最後に大賞

 

海原やすよ・ともこ「東京と大阪の違い」93

やすとも渾身のネタ

女流漫才師は多いが、やはり正統派な話術での笑いでは、やすともの右に出る者はいないだろう

東京と大阪を比較しながらも、片側をディスり、片側を褒めるというやり方ではなく、互いのいいところとダメなところを上手くネタにしていた

病気を乗り越え、実力を見事実力を見せつけた

 

 

やすともの受賞にまったく不満はないのだが、今回(前回もだったかな?)は「大賞候補」みたいな感じで他のコンビの名前が出てこなかったのが寂しく思う(2015はテンダラー・ノンスタ・ぼんちの3組がノミネートされて、テンダラーが受賞した)

ちなみに、大賞は銀シャリが受賞すると思っていた(流石に早かったか)

 

やすともの「女芸人と呼ばれるのが嫌、女流漫才師と呼ばれたい」という発言には、なかなか感じるものがある

受け継がれてきた上方の漫才文化を大切に思い、無くしたくないという思いが凄く伝わった

"芸人"の裾野が広がりまくり、様々なタイプの芸人が誕生する時代、もう少し原点である漫才にも目を向けていいのではないか

 

今回は本当にレベルが高かったので、関西の漫才の未来は非常に明るい、と思う