ytv漫才新人賞選考会 ROUND2
いつもは録画したものを一度じっくり見て、もう一度軽く見ながら感想を書くのだが、今回は一度目で感想を書きます
本当に簡易的な感じの感想です
①大自然「AED」 329
見るのは二回目なんだけど、やっぱり個性一辺倒な感は否めないかな
初めて見たとき衝撃を受けたけど、キャラにも慣れてきてちょっと漫才にも飽きてきたかもしれない
つかみがいつも一緒なのと、超展開を多用し過ぎるのが気になる(これが個性と言えるかもしれないけど)
でも間違いなく才能はあるし、一番売れそうだとも思う 88点
②セルライトスパ「事件」 322
やっぱりセルスパは苦手だなーという感じ
盛り上がりに欠けるのが彼らの個性なんだろうけど、「シュールの教科書」みたいな感じで逆に無個性なんじゃないかと思う
シュールならシュールなりに色々工夫しなければならないと思うのだが、ボソボソボケて普通にツッコむのが延々続くだけでダレる
賞も取ったみたいだが、僕は苦手です 81点
③ミキ「十八番」 359
正統派で骨太な漫才なんだけど、ちょっとギャーギャー叫びすぎな気が
昔の自分、高校生でオンバトとか見まくってた頃の自分だったら、間違いなく絶賛していたと思うが、趣味嗜好が変わりハイテンポ&大声の漫才が疲れるようになってきた
ただこのコンビはネタの主軸はしっかりしてるし、漫才の構成も素晴らしい
だからこそ、もう少しテンションを落としてネタの面白さを前面に出して欲しい 90点
④ニッポンの社長「離婚」 335
このコンビは去年のM-1で、組織票か不明だが謎の敗者復活を遂げたことから、何となく印象がよくない
前回のROUND1のネタには光るものがあったが、また無個性漫才に戻っていた
バイトに熱心な人間をdisるのとか、牛丼屋の客層の悪さとか、もうお腹いっぱい 84点
⑤ツートライブ「高級寿司屋」 354
名前は聞いたことあるが、ネタを見たのは初めてか、記憶に残ってないかどっちかのコンビ
評価は結構高かったけど、去年のM-1決勝のジャルジャルみたいな感じの、構成とか内容とかよりイントネーションや声色で笑いを取るタイプのネタで、個人的には苦手
どうしても世界のナベアツさんを思い出してしまう 86点
⑥プリマ旦那「嫁とのデート」 365
プリマ旦那には色々言いたいことがあるんだけど、個人的には低調だった流れでの出番だったので、いつもより面白く感じた
プリマ旦那は時々変化球なネタをしたり、挑戦的な漫才を披露したりするのだが、やっぱり今回のような直球ど真ん中の正統派漫才の方があっているように思える
ただこの漫才では、M-1準決勝が限界な気もする 93点
⑦ロングコートダディ「ロックバンド」 348
セルスパ同様、ボソボソボケて普通にツッコむ感じのネタだが、セルスパよりは個性があってよかった
もうちょっと盛り上げる部分を作って欲しかったのと、「〇〇しない方がいい」のツッコミがなくなったのはちょっと寂しかったかな
まあ、このコンビは色々なタイプの漫才を披露して、進化していってほしい 87点
⑧シンクロック「ホスト」 338
個人的にシンクロックは大好きなんだけど、最近いつも展開が同じで萎える
恋愛を主軸としながらも、展開の仕方は毎回異なっていて、構成の見事さや伏線の回収に魅力を感じていたのだが
初めにテーマが発表された時点で、「こういう展開なんだろうな」と予見でき、実際その通りに進んでしまった
もう一ついうと、木尾さんの軽薄なキャラは絶対合ってないし、題材自体間違っていると思う 84点
⑨いなかのくるま「気になっている子」 343
初めて見たコンビ 20歳の男女漫才
毒舌を主軸とした、若手らしからぬしっかりした漫才
その毒舌の内容はベタなのだが、展開の膨らまし方に個性を感じた
調べてみると、今年のM-1で3回戦まで進出しているみたいだ 89点
⑩風穴あけるズ「泥棒になりたい」 314
何故何度も予選に出られるのだろう 賑やかし枠?
ネタ以前に眼鏡の人の顔が生理的に受け付けない 71点
⑪からし蓮根「困ってるおばあちゃんを助けたい」 344
前回びっくりしたコンビだが、今回も驚かされた
一つ一つのボケが独創的で、センスを感じる
ブラックな展開になりそうで、そこまでならないのがいい 92点
⑫蛙亭「誕生日のプレゼント」 329
何度か見たことがある男女コンビ
非常に自由で不思議な感じの漫才
ツッコミがしっかりしてるのがいい でも、正直面白いとは言えない
不思議なら不思議なりに、センスが必要だと思うのだ 82点
⑬パンドラ「最近の大学生」 328
いかにも最近らしいチャラ男漫才
ポスト祇園みたいな感じで、おちゃらけたボケに対し、ツッコミが意外としっかりしている
ノリがよく今っぽい漫才 キャラありきなので、ネタの精度を高めていって欲しい 85点
⑭ヒガシ逢ウサカ「実況中継」 331
正直昔からずっと苦手なコンビ
漫才の構成上仕方ないのだろうが、笑いよりイライラが先に出てきてしまう
設定自体は独特…なのかな、最近こういう設定の漫才よく見る気もするけど 82点
⑮ダブルアート「引っ越しの挨拶」 343
ダブルアートのネタは何度も見ているが、新機軸といっていい感じのネタ
二部構成になっていて、初めの展開をフリにして笑いの量を増量させていた
といっても、個人的には狂気が抑えられ、こじんまりした感じになってた感は否めなかった
変に構成に頭を使うより、合間合間に狂気を入れてくる方が彼ららしいし、面白いと思う 87点
プリマ旦那(365点)とミキ(359点)が勝ち抜き
相変わらず正統派優位の大会だが、今選考会に限っては仕方なかった
正直変化球、シュール勢が軒並み低調で、正統派漫才のプリマ、ミキ、からし蓮根、いなかのくるまの存在が栄えた
3位のツートライブは、個人的にはイマイチだったが、ハマる人にはハマるかもしれない
最後に、僕はオール巨人師匠を尊敬しているし、昔から今にかけて漫才史をフラットな感覚に見ている人物だと思う
それゆえに、初めの4組が終わった段階で述べた「(ミキ以外のコンビは)コントっぽく、スローテンポで後半にかけて盛り上がる部分が無かったからダメ」という批評は残念だった
そういうネタでも面白ければ僕はいいと思う
今回に関しては個人的にもイマイチだったけど、ネタの展開やシステムを固定化させる必要性は絶対にないと思う
もう一つ、風穴あけるズに関しては正直語りたくないのだが、なぜ出場させるのか
彼らに一枠使って、はみ出されるコンビがいると思うと、怒りを覚える
真面目に頑張るだけが漫才ではないし、ハチャメチャなコンビがあっていい
でも、「最下位枠」「賑やかし枠」みたいな感じで彼らを起用するなら、他の漫才師に対して失礼だと思う