ほたるや

蛍が売られてるお店のごとく、珍しくありたい

キングオブコント2015感想③

1回戦の結果、ジャングルポケット藤崎マーケット、バンビーノ、コロコロチキチキペッパーズ、ロッチが勝ち抜け

 

ジャングルポケット「彼女に会いに行く」92

彼女とヨリを戻したい部下と、気を利かせようとするが伝わらない上司と、アホな部下が織り成す演劇コント

ジャンポケのいいところは、1回戦嫌なキャラであった斉藤さんが、2回戦では嫌な目にあうキャラであったり、各々の役割、立場が毎回ガラッと変わること

それゆえに見る人を飽きさせないし、誰かに集中してヘイトが集まることもない

このネタは、一つ一つのセリフや動作が後に生きてくるなど設定が秀逸で、上手くかみ合わないまま展開が進んでいくアンジャッシュチックなネタでもある

漫才師としては若干勢い任せな感は否めないジャンポケだが、コント師としては本当に優秀なコンビだと強く思う

 

藤崎マーケット「お化け屋敷」94

お化け屋敷の中でおこる親子(?)のいざこざを描いたコント

やはりホラーな雰囲気とかなり理不尽な内容が目立ち、会場のウケは悪かったが、よくよく考えると凄いネタだと思う

まずお化け屋敷でお化け役として働く父親に母から頼まれた離婚届を私に行くという設定が面白いし、異様に喧嘩腰なのも面白い

一々お化け屋敷のギミックが作動するのも緊張と緩和の表現方法として秀でてるし、何より途中で展開が一巡するのがすごく好き

笑いの観点からするとどうしても重苦しい内容が目立ってしまって高くは評価できないかもしれないけど、コントとしては非常に優れたものがあったと思う

藤崎は器用貧乏のイメージが強く、スケールの小さな笑いが多いイメージだったが、最近のネタは本当に凄い 挑戦的かつ実験的ですごくいい

 

バンビーノ「マッサージ師」95

マッサージする箇所によって喘ぎ声が変わる客と、その喘ぎ声で音楽を作ろうとするマッサージ師のコント(書いてて本当に意味が分からん)

まさにバンビーノの真骨頂というべきリズムネタ ダンソンみたく若干のストーリー性があるコントと比べ、これはただひたすら不条理

本当にこんなネタをよく思いつき、こんなネタを大舞台でやろうと思うものだ

しかもウケているというのが凄い バンビーノのリズムネタはひたすら不条理だが、テンポ良く畳み込むので、盛り上がるのだろう

バンビーノは正直好みではないが、素直に笑いました

 

コロコロチキチキペッパーズ「卓球」98

卓球のダブルスで緊張しているのに決めまくる後輩と、決めたいのに決められない先輩のコント

賛否両論分かれてるだろうコントだろうけど、僕はゲラゲラ笑いました

本当にテレビでネタを見て笑いまくったのは久しぶり 卓球の「さぁ」とSurfaceを掛けるってのがベタかつアホで面白い

コロチキのコントは、新喜劇精神が溢れたもので、ベタベタで展開が読めるんですね

展開が読め、実際にそのような展開になるのに笑えるのが本当に不思議で仕方がない

1回戦の感想でも言ったことだが、ナダルの声と、キャラクターが強いナダル以上に変なキャラを演じる西野くんの存在が、その空気を作り出すのだろう

こういうコンビはナダルだけテレビに出まくる感じになりがちだけど、ナダルをツッコミに位置付ける慧眼を見る限りコンビとしても上手くやっていけそう

何にせよ家にある守護月天のDVDを久々に見たくなってしまうようなコントでした

 

ロッチ「仮病」86

対戦相手が怖くて仮病で試合を休もうとするボクシングのチャンピオンと、母親のコント

笑いどころが少ないのと、展開が読めるのと、コカドさんと中岡さんのそれぞれの良さが全く生かせない内容であったのが気になった

コントというより、コメディドラマの一節という感じで、ちょっとスケーツが小さかった

もっといいネタがあっただろうに…非常に残念だった

 

 

1本目のネタと2本目のネタの合計点で、コロコロチキチキペッパーズの優勝が決まった